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オレまに
〔香里の思い〕前編




放課後

祐一と一緒に帰ろうと栞が教室に来る

最近の日課だ

栞は助かった

相沢君に助けてもらったって本人は嬉しそうに私に言ってくれた

存在するはずのない幸せを相沢君は運んできてくれたのだ


嬉しい…


久しぶりに心の底から感じた歓喜の感情


私はこの気持ちを大切な人と一緒に感じていたい


だから

「おねぇちゃんっ! お姉ちゃんも一緒に帰りましょう」

私は大切な人たちと共に生きていく

「しおり〜、かおり〜置いていくぞぉ!」

「えぅ〜 待ってください〜」


ずっと… ずっと…


「ちょっと待ちなさい。今行くわ」



〔香里の思い〕前編



「祐一さん、次はあっちの店に行きましょう♪」

栞は相沢君の腕に絡みつきながらあっちこっちのお店を指差している

「相沢君を苛めるのはそれくらいにしておきなさい」

「え〜 苛めてないですよ」

「俺と言うか俺の財布だな。二人ともそろそろ勘弁してくれ」

さっきからの栞のおねだり攻撃に相沢君は青顔をして許しを請うてるけど

2人ってのは間違ってるんじゃないかしら?

え?私の持ってる紙袋は何か?って…そりゃぁ栞だけってのはずるいじゃない

ついでよ。つ・い・で

「ほら、相沢君の財布薄くなってるじゃないの」

そう言って相沢君の財布をつまむ

薄い…薄いわ…小銭もないんじゃないかしら?

「それならお姉ちゃんもです。お姉ちゃんだって沢山買ってもらってるじゃないですか」

「あら、私はおねだりした覚えは無いわよ」

「買ってもらったらどっちも一緒だろう?」

「そうかしら…?」

だって買ってくれるのはあくまで相沢君の意思だし

「「そう(だ)です」」

綺麗にハモったわね

「まぁいいわ。とりあえず今日は日も傾いてきたし帰るわよ」

「よくないですけど、お腹空きましたし今日のところは帰ります」

「そうだなじゃぁ帰るか」

こうして私たちは帰路についたのだ

そうしてしばらくして

「…なんですよ〜」

栞が今日あったことを嬉しそうに相沢君に報告している

「はははは」

そして相沢君はそれを聞いて微笑んでいる

私はそんな二人を見ていた

見ていたら…

「きゃっ」

ずしゃぁ!!

「お姉ちゃん!?」 「香里っ!!」

やだ、うぐぅ並みのヘッドスライディングをしちゃったわ

っ…いたたた

「大丈夫か?」

「お姉ちゃん大丈夫?」

栞は今にも泣き出しそうね

相沢君は…びっくりって感じね

そんなに私がこけるのが驚くことなのかしら?

「大丈夫よ」

私は二人に返事をすると立ち上がろうとしたんだけど

「イタッ」

足を挫いたみたいね

「お姉ちゃん…」

「しょーがねーなー ほらっ」

あら背中なんか向けてしゃがんで…背中に乗れってこと?

「・・・・・・」

「ほら何やってんだ? 乗れよ」

乗れって…は、恥ずかしいじゃない

「は、恥ずかしいわよ」

「何言ってんだ。ほらっ」

そう言って相沢君はちょっと強引に私を背中に乗せて歩き出す

「あ、ありがとう」

…私の顔真っ赤ね。きっと

あら、栞がフグみたいに膨れてるわ

「うらやましいです〜」

「おいおい、まぁ怪我したらおぶってやるよ」

栞はフグのまま、私は背中に乗ったまま

暖かいわね…

それに広い…

なんだか安心するわ

………………

…………

……


「おい香里っ 着いたぞ」

「すぅ すぅ」

「寝ちゃいましたね。お姉ちゃんの寝顔可愛い〜♪」

「そうだな」

「えうぅ〜」

「香里っ! か〜お〜り〜」

「う、うぅ〜ん」

…相沢君が呼んでるわ

私は相沢君の声で急速に意識を取り戻してゆく

「あ、相沢君!?」

「起きたか?」

意識を取り戻した瞬間、相沢君の顔が目の前にあったからビックリしちゃったわ

それに…また赤面

あ、そうか私相沢君の背中に乗ってるんだったわ

「もう、家?」

「着きましたよ。お姉ちゃん」

私はあわてて平常心を取り戻して足の具合を確認する

大丈夫みたいね

「もう大丈夫よ 降ろしてちょうだい」

「はいよ」

「ありがとう」

「気にするなって、香里の寝顔も見れたし。むしろ嬉しいぞ」

「バカっ」

また赤面しちゃったじゃない

「お姉ちゃん真っ赤です〜」

うぅ 栞にはからかわれるし

「き、気のせいよ。じゃホントにありがとまた明日ね」

私はお礼と別れの言葉を言うと恥ずかしさから逃げるように家に入る

「あ、待ってください〜 じゃぁ祐一さん また明日です〜」

「じゃーなー」

帰ったわね

まったく恥ずかしかったわ

「お姉ちゃん可愛かったです〜♪」

「うるさいわねぇ」

私は栞の口に手を突っ込むと両側にひっぱる

「いひゃいげふ〜」

面白いわね

私は栞を開放すると部屋へ向かう

「えう〜 そんなことする人嫌いです」

栞が何か言ってるけど無視ね

………………

…………

……



そしてその夜

私は眠れずにいる

「相沢君…」







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